Sora終了発表とChatGPTショッピング刷新から見るOpenAIの戦略
Sora終了計画、組織改編、ショッピング機能の変更と企業顧客獲得の動きを併せて見ていきます。どこに資源を使い、どの顧客に販売しようとしているのかに注目しました。
AI・テックSora終了計画を発表したOpenAI
OpenAIは2026年3月24日、米国現地時間でSoraアプリの終了計画を発表しました。アプリをリリースしてから約6か月ぶりのことです。終了時期と利用者が作成した動画の保存方法については、追って案内するとしています。
同じ日、ChatGPTのショッピング機能の刷新と経営陣の役割変更のニュースも出ました。前日の23日には、プライベートエクイティ運用会社と企業向けAI事業を共同で推進するというロイターの報道もありました。
私はこれらのニュースを併せて読みながら、OpenAIが製品と顧客の優先順位を見直していると考えました。動画アプリの運営をたたむ一方で、ChatGPTの商品探索機能を改善し、企業顧客を増やす販売経路を模索しているわけです。
この変化がどのような成果を生むかはまだわかりません。ただ、どの事業を縮小し、どこに資源をより多く投じようとしているのかは見て取れます。
Sora終了発表からショッピング機能、企業営業まで、それぞれ確認された内容と私が注目した点を整理してみます。
リリース6か月での終了発表とディズニー提携の白紙化
Soraアプリは2025年9月30日、Sora 2とともに公開されました。OpenAIは、映像と音声を同時に生成し、物理的な動きをより自然に表現できる点を強調しました。利用者は作成した動画をアプリ内で共有できました。
12月11日にはディズニーとの提携が発表されました。ディズニーがOpenAIに10億ドルを投資し、3年間にわたって200以上のキャラクターをSoraの動画などに使用できるようライセンスを提供するという内容でした。当時の発表文には、最終契約や承認など取引完了の条件が残っていると明記されていました。

3月24日の終了発表により、この提携も白紙となりました。ロイターは関係者の話として、取引は最終的に完了しておらず、投資金のやり取りもなかったと報じました。ディズニーがすでにSoraに10億ドルを投じ、それをすべて失ったという話ではありません。
Soraチームによる上記の告知には、アプリとAPIの終了時期、作業物の保存方法を後日案内すると記されています。この日の発表をサービスが即座に消えるものと理解すると、利用者が対応にかけられる時間を誤って判断することになります。
終了の背景について、ロイターはSoraの運営に多くの演算資源1が必要で、他チームが使う資源にも影響を及ぼしていたという関係者の説明を伝えました。コーディングツールや企業向け製品への集中を図る動きも併せて報じています。これは事業の優先順位を変えつつあるという解釈を裏づけますが、終了の原因を一つに断定できるほど製品別の費用と売上が公開されているわけではありません。