第76号

ペットが体調を崩したときに使える休暇について考えてみました

イタリアの大学職員の看護休暇事例と日本企業の福利厚生を調べました。韓国のペット飼育世帯の統計をもとに、休暇制度に必要な基準を考えてみました。

AI・テックペットが体調を崩したときに使える休暇について考えてみました

ペットが手術を受けたり、急に体調を崩したりすると、飼い主は病院に連れて行き、回復を見守る時間を確保しなければなりません。一人暮らしの場合、代わりに世話をしてくれる人を探すことから簡単ではないこともあります。

職場では、有給休暇を使えるか、勤務時間を調整できるかを確認する必要があります。ペットの世話のために別途の休暇を設けている会社もありますが、誰にでも同じ制度が適用されるわけではありません。

イタリアで休暇を認められたある職員の事例と、日本企業の福利厚生を見ていこうと思います。韓国のペット飼育世帯はどれくらいあるのか、会社がこうした制度をつくるには何を決める必要があるのかについても考えてみました。

イタリアで認められたのは、ある職員の看護休暇でした

イタリアの事例として確認できるのは、2017年、ローマのラ・サピエンツァ大学の職員が、体調を崩した愛犬の世話をするために2日間の有給休暇を認められたことです。この件を支援した動物保護団体LAVは、雇用主が既存の個人的・家族的事由に基づく休暇を認めた事例だと説明しています。

ある職場で休暇を認めた事例と、すべての労働者に新たな法定休暇を付与する立法とは別物です。この事例をもって、2026年3月に全国的に年3日のペット有給休暇が法制化された根拠として説明することはできません。マイクロチップとデジタル診断書さえあれば誰でもこの休暇を使えるという要件も確認されていません。

2017年、クッチョラの世話のために申請した2日間

大学職員のアンナ・カラブロは、愛犬クッチョラが体調を崩すと、重大な個人的・家族的事由に該当する2日間の有給休暇を申請しました。LAVの2017年活動報告書によると、雇用主は当初、口頭で拒否しました。その後、LAVが法的検討を支援し、獣医師の診断書を提出したことで休暇が認められました。

LAVは、必要な世話を提供しなければ動物虐待や遺棄に該当し得るという既存の法律と判例を根拠として挙げました。飼い主の世話の責任を休暇申請の理由として説明したわけです。この職員が裁判所で「クッチョラ判決」を得て新たな権利をつくった事件として記述するのは正確ではありません。

LAVはその後も、ペットの世話や死亡時の休暇導入を求め続けてきました。2025年12月には、重大な疾病や死亡時に2日間の有給休暇を設けようという予算法修正案を紹介しました。この資料は、同団体が制度化を推進してきたという根拠であり、その提案がそのまま立法化されたという意味ではありません。

この事例が投げかける問いは明確です。ペットの世話をする責任がある職員に緊急の時間が必要になったとき、会社はどのような基準で休暇を認めることができるのでしょうか。個々の管理職の理解に頼るやり方と、あらかじめ定められた規定があるやり方とでは、職員にとって受け止め方が異なるはずです。